6歳の男児。
顕在性二分脊椎症による脊髄髄膜瘤の術後。
大腿四頭筋、大内転筋の作用はなく、ハムストリングス、前脛骨筋、後脛骨筋、長母指伸筋および長指伸筋が作用している。
踵足変形のため靴型装具を使用しており、独歩可能である。
予測されるSharrardの分類の上限はどれか。
正答
解説
本問は採点除外(厚生労働省により採点除外)です。
Sharrardの分類は、二分脊椎の麻痺レベルを、作用している下肢筋からⅠ〜Ⅵ群に分ける分類です。
本症例の記載では、大腿四頭筋と大内転筋が作用しない一方で、前脛骨筋・後脛骨筋・長母指伸筋・長指伸筋とハムストリングスは作用しています。
大腿四頭筋(主にL3・L4)が働かないのに、それより下位の髄節の筋(L4〜L5)が働くという記載は髄節支配の順序と合いません。
そのため、どの群に当たるかを一つに決められず、採点から除外されたと考えられます。
【選択肢別解説】
1:× Ⅰ群は胸髄レベルの麻痺で、下肢に随意的に作用する筋がありません。
本症例は多くの下肢筋が作用しており、該当しません。
2:× Ⅱ群は第1・2腰髄レベルで、腸腰筋や股内転筋の一部が作用する段階です。
前脛骨筋などが作用する本症例より明らかに重く、該当しません。
3:△ Ⅲ群は第3・4腰髄レベルで、大腿四頭筋が作用する段階です。
本症例は大腿四頭筋が作用しないとされる一方、より下位の筋が作用しており、記載と一致しません。
4:△ Ⅳ群は第5腰髄レベルで、前脛骨筋や内側ハムストリングスが作用し、踵足変形をきたしやすい段階です。
踵足変形や作用している足部の筋はⅣ群に合いますが、大腿四頭筋が作用しない点が矛盾します。
5:× Ⅴ群は第1・2仙髄レベルで、下腿三頭筋の一部まで作用する段階です。
踵足変形があることから下腿三頭筋の働きは弱く、Ⅴ群とは考えにくいです。
【ポイント】
Sharrardの分類では、Ⅲ群は大腿四頭筋、Ⅳ群は前脛骨筋、Ⅴ群は下腿三頭筋の作用が目安です。
Ⅳ群では踵足変形を生じやすく、短下肢装具や靴型装具で独歩できることが多いです。