85歳の女性。
脳梗塞による左片麻痺。
歩行練習中に下肢装具の条件を変えて歩行を比較したところ、底屈制動を軽減して中足足根関節部以遠の可撓性を高めることで歩幅が増加した。
改善に影響を与えた麻痺側の主な歩行周期はどれか。
正答3
解説
正解は3です。
短下肢装具の条件を変えた結果、どの歩行周期が改善して歩幅が増えたかを考える問題です。
底屈制動を軽減し、中足足根関節より先の可撓性を高めると、足部の前方への転がり(前足部ロッカー)が出やすくなります。
【選択肢別解説】
1:× 荷重応答期は踵接地の直後で、足関節が底屈して足底が床につく時期です。
底屈制動の影響は受けますが、前足部の可撓性は関係が薄く、歩幅の増加の主因ではありません。
2:× 立脚中期は足底全体が接地し、下腿が前に傾いていく時期です。
前足部の可撓性が働くのは、踵が上がってからの立脚後期です。
3:○ 立脚後期は踵が離れ、中足趾節関節で背屈して体を前へ進める時期です。
前足部が曲がりやすくなると踵離れと前方への推進が得られ、反対側の下肢が前に出て歩幅が増えます。
4:× 遊脚中期は下肢を振り出している時期で、装具の底屈制動や前足部の可撓性は歩幅に直接関わりません。
5:× 遊脚後期は膝を伸ばして接地の準備をする時期です。
足部が床に接していないので、前足部の可撓性の影響は受けません。
【ポイント】
立脚期の足部は、踵ロッカー、足関節ロッカー、前足部ロッカーの順に転がります。
前足部ロッカーは立脚後期の推進と歩幅に直結します。