27 歳の男性。
企業のラグビー選手として試合中に転倒し、左肩痛を訴えて受診した。
来院時のエックス線単純写真(別冊 No. 2)を別に示す。
この写真から判断できる所見はどれか。
正答3
解説
正解は3です。
左肩のエックス線正面像で、鎖骨の外側端が肩峰より明らかに上方へ浮き上がり、肩鎖関節の関節面がずれています。
肩峰と鎖骨外側端の位置関係が保たれているかを見るのが判断のポイントです。
【選択肢別解説】
1:× 肩腱板断裂は軟部組織の損傷なので、エックス線単純写真では直接写りません。
診断にはMRIや超音波検査を用います。
2:× 肩甲上腕関節脱臼では、上腕骨頭が関節窩から外れます。
写真では上腕骨頭が関節窩に収まっており、脱臼はありません。
3:○ 鎖骨外側端が肩峰より上方に転位しており、肩鎖関節脱臼の所見です。
肩の外側から地面に倒れるような外力で起こりやすく、ラグビーなどのコンタクトスポーツで多い外傷です。
4:× 鎖骨の骨幹部や外側端に骨折線や骨片のずれはみられません。
鎖骨そのものは連続しています。
5:× 上腕骨頭の輪郭は保たれており、骨折線はみられません。
【ポイント】
肩鎖関節脱臼では鎖骨外側端が上方へ突出し、押すと沈み跳ね返る「ピアノキーサイン」がみられます。
重症度は烏口鎖骨靱帯の断裂の有無と転位の程度で分類します(Tossy分類・Rockwood分類)。