65 歳の男性。
右利き。
脳梗塞による片麻痺。
Brunnstrom 法ステージは上肢、手指、下肢ともにⅢ。
回復期リハビリテーション病棟では車椅子で移動している。
発症後 3か月の頭部 MRI(別冊 No. 1)を別に示す。
出現しやすい症状はどれか。
正答4
解説
正解は4です。
頭部MRI(左右の表示どおり、画像の左側が患者の右)では、右大脳半球の頭頂葉から後方にかけて、白く写る高信号の梗塞巣を認めます。
右利きの人の右半球(劣位半球)頭頂葉の損傷で出現しやすい高次脳機能障害を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 観念失行は、使い慣れた道具の使用や一連の動作の手順が障害されるものです。
主に左半球(優位半球)頭頂葉の損傷で生じます。
2:× 左右障害(左右識別障害)は、Gerstmann症候群の一つです。
左半球の角回付近の損傷で生じるため、本例の病巣とは合いません。
3:× 純粋失読は、書字は保たれるのに読字だけが障害されるものです。
左後頭葉と脳梁膨大部の損傷で生じます。
4:○ 半側空間無視は、損傷半球と反対側の空間に注意が向かなくなる障害です。
右頭頂葉の損傷で生じやすく、本例では左側の空間を無視します。
5:× 非流暢性失語(Broca失語)は、左前頭葉下部(Broca野)付近の損傷で生じます。
本例の病巣は右半球の後方にあり、合いません。
【ポイント】
右半球損傷では左半側空間無視・病態失認・着衣障害、左半球損傷では失語・観念失行・Gerstmann症候群が出やすいと整理します。
MRIの左右は表示(右・左)を必ず確認します。