工場で,ある原料から生産している3種類の製品A,B及びCの単位量当たりの製造時間,原料所要量及び利益額を表に示す。
この工場の月間合計製造時間は最大240時間であり,投入可能な原料は月間150kgである。
このとき,各製品をそれぞれどれだけ作ると最も高い利益が得られるかを求めるのに用いられる手法はどれか。
表/製品|A|B|C/製造時間(時間)|2|3|1/原料所要量(kg)|2|1|2/利益額(千円)|8|5|5
正答3
解説
正解は3です。
この問題は、製造時間と原料という制約の下で、利益が最大になる製品の生産量の組合せを求める手法を問うています。
製品A、B、Cの生産量をx、y、zとすると、制約と利益はいずれも1次式で表せます。
【定式化】
製造時間の制約は 2x+3y+z ≦ 240 です。
原料の制約は 2x+y+2z ≦ 150 です。
生産量は x、y、z ≧ 0 です。
この条件の下で、利益 8x+5y+5z(千円)を最大にするx、y、zを求めます。
【選択肢別解説】
1:× 移動平均法は、過去の一定期間のデータの平均を、期間をずらしながら求めて傾向をつかむ手法です。
需要予測などに使われ、制約の下での最適化には使いません。
2:× 最小二乗法は、観測データとの誤差の二乗和が最小になるように、近似する直線や曲線を求める手法です。
回帰分析に使われ、利益を最大にする問題を解く手法ではありません。
3:○ 線形計画法は、1次式で表される制約条件の下で、1次式で表される目的関数(ここでは利益)を最大または最小にする変数の値を求める手法です。
この問題は制約も利益も1次式なので、線形計画法で解けます。
4:× 定量発注法は、在庫量があらかじめ決めた発注点を下回ったときに、一定量を発注する在庫管理の手法です。
生産量の組合せを決める手法ではありません。
【ポイント】
「限られた資源の制約の下で、利益を最大にする(費用を最小にする)組合せ」を求める問題は、線形計画法の典型です。
変数が2つなら、制約を表す直線で囲まれた領域の頂点を調べるグラフの解法で解くこともできます。