昨年度と今年度の入社試験問題を比較するために,多数の社員に両年度の問題を解答させた。
昨年度の問題の得点をx軸に,今年度の問題の得点をy軸にとって,相関係数と回帰直線を求めた。
〔結果〕から分かることはどれか。
〔結果〕
相関係数は,0.8であった。
回帰直線の傾きは,1.1であった。
回帰直線のy切片の値は,10であった。
正答3
解説
正解は3です。
相関係数と回帰直線の読み取り方を問う問題です。
回帰直線は、昨年度の得点xから今年度の得点yを予測する式で、y=1.1x+10と表せます。
相関係数0.8は、両者の間に強い正の相関があることを示します。
【計算】
昨年度の得点が0点の人の予測値は、y=1.1×0+10=10点です。
昨年度の得点が50点の人の予測値は、y=1.1×50+10=65点です。
昨年度の得点が100点の人の予測値は、y=1.1×100+10=120点です。
xが0以上なら、yはxより0.1x+10だけ大きくなります。
【選択肢別解説】
1:× y切片の10は、昨年度の得点xが0点の人の、今年度の予測得点です。
xとyが逆で、今年度が0点の人の昨年度の得点を表すものではありません。
2:× 傾き1.1は、昨年度の得点が1点高いと今年度の得点が1.1点高くなるという変化の割合です。
平均点の比を表すものではありません。
3:○ 傾きが1より大きく、y切片も正なので、同じ人の今年度の予測得点は昨年度の得点を常に上回ります。
今年度の問題の方が得点しやすい傾向にあるといえます。
4:× 相関係数と傾きからわかるのは、両年度の得点の関係だけです。
問題の質の高さは、これらの値からは判断できません。
【ポイント】
回帰直線のy切片はx=0のときのyの値、傾きはxが1増えたときのyの増え方です。
相関係数は直線関係の強さを表し、傾きの大きさとは別の指標です。