第115回 看護師国家試験 午後問216
A さん(55 歳、男性)は会社の健康診断で便潜血が陽性となった。
他の検査項目に異常がなかったため、精密検査を受けなかった。
6 か月後、妻の強い勧めで病院を受診し「体調に変化がなかったので、仕事を優先していました。たくさん検査を受けないといけないのですね」と話した。
A さんに特記すべき既往歴はない。
A さんは予定通りに手術を受け、順調に経過した。
術後 4 日、A さんは粥食を摂取し「退院したら早く仕事に戻りたい。入院したときは、身長 176 cm、体重 70 kg だったけれど、入院して 2 kg 減った。退院後はどうなるのでしょうか」と言った。
血液検査では、 赤血球 510 万/μL、 Hb 13.8 g/dL、 Ht 40 %、 白血球 8,200/μL、総蛋白 7.0 g/dL、アルブミン 5.1 g/dL であった。
A さんへの説明で適切なのはどれか。
正答2
解説
正解は2(選択肢2番目「下痢をしやすくなる」)。
左半結腸切除(下行結腸切除)後は水分・電解質吸収を担う大腸の長さが短縮し、消化管通過時間も短縮するため、便の水分吸収が不十分となって一過性に下痢・軟便を起こしやすくなる。
通常は数か月〜半年で残存大腸が代償的に機能し改善することが多く、Aさんの食事は消化のよいものから段階的に通常食に戻し、十分な水分補給と整腸剤併用が指導内容となる。
1の貧血はHb13.8g/dL(基準値13.5〜17.5)で正常、進行所見はなし。
3の体重減少は2kgで適度範囲、栄養状態(TP 7.0g/dL、Alb 5.1g/dL)も良好であり、さらなる減量は不要(むしろ術後栄養維持が課題)。
4の食後低血糖(ダンピング症候群)は胃切除後の合併症であり、大腸切除では基本的に生じない。
術後食事指導の要点として整理しておく。まとめて解く
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