〔事例〕
Aさん(50歳、男性、障害支援区分3)は、中度の知的障害がある。
身体機能に問題はないが、遂行機能に障害がある。
短い言葉での意思表示はできる。
両親は亡くなっている。
姉が近くに住んでいるが、同居は難しく、共同生活援助(グループホーム)へ入居した。
入居時に短期目標を「生活のリズムを整える」と設定し、順調に進んでいた。
日中は就労継続支援B型事業所に通っている。
共同生活援助(グループホーム)の生活に慣れてきた頃、Aさんは日中活動を休むようになった。
心配した生活支援員が居室を訪ねると、Aさんが、「昨日も、遊びに来た隣室の友人が、散らかっている部屋を見て笑った。前はきれいにできていたのに」と自信をなくしている様子であった。
生活支援員がAさんの居室を確認すると、趣味で集めているアニメグッズや衣服が増えていて、きれいにしていた自室内に散乱していた。
次のうち、日中活動を休むようになったAさんの状態を理解するために必要な情報として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答3
解説
正解は3です。
グループホームで暮らす利用者が日中活動を休むようになった理由を理解するために、必要な情報を問う問題です。
事例では、Aさんは「前はきれいにできていたのに」と話し、「自信をなくしている様子」でした。
居室には、アニメグッズや衣服が増えて散乱していました。
【選択肢別解説】
1:× 姉の家族構成は、Aさんが日中活動を休むようになった状態とは直接関係しません。
今回の変化を理解するための情報ではありません。
2:× 隣室の友人が部屋に来た時間は、出来事の周辺的な情報にすぎません。
Aさんの気持ちの変化を理解する手がかりにはなりにくい情報です。
3:○ Aさんの行動が変わった背景には、自信をなくしたことがあると考えられます。
なぜ自信をなくしたのか(片付けができなくなったこと、友人に笑われたことなど)を把握することが、状態の理解に必要です。
4:× 生活支援員が部屋を訪ねた心情は、支援者側の情報です。
Aさんの状態を理解するための情報ではありません。
5:× 隣室の友人と遊ぶことになった理由は、日中活動を休んでいることとの関連が薄い情報です。
友人との交流はAさんにとって大切ですが、今回の状態の理解には直接つながりません。
【ポイント】
利用者の行動の変化を理解するには、行動の背景にある本人の気持ちや、そのきっかけとなった出来事に注目します。