Aさんは有料老人ホームに入所したばかりである。
ある日、廊下を行ったり来たりしているAさんに、B介護福祉職が声をかけた。
Aさんは、「私の部屋はどこですか」と困った様子で答えた。
B介護福祉職が、「ここから2つ隣の部屋です」と伝えると、Aさんは、「どこですか」と不安そうな表情で聞いた。
B介護福祉職は非言語的コミュニケーションを用いて伝えることにした。
次の記述のうち、B介護福祉職が用いた非言語的コミュニケーションとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答5
解説
正解は5です。
言葉による説明が伝わらなかった利用者に、非言語的コミュニケーションで部屋の場所を伝える方法を問う問題です。
事例では、「ここから2つ隣の部屋です」と言葉で伝えても、Aさんは「どこですか」と不安そうに聞き返しています。
【選択肢別解説】
1:× ゆっくり話すことは、話す速さという準言語の工夫です。
「2つ隣の部屋」という言葉の情報で伝える点は変わらず、言葉で理解できなかったAさんの状況は解決しません。
2:× 大きな声で伝えることも、声の大きさという準言語の工夫にとどまります。
Aさんは聞こえなかったのではなく場所がわからなかったので、声を大きくしても伝わりません。
3:× 部屋の番号を紙に書いて渡すのは、文字という言語を使った伝え方です。
非言語的コミュニケーションには当たりません。
4:× 近づくことは相手との距離という非言語の要素ですが、それだけでは部屋の場所は伝わりません。
Aさんが知りたい「部屋はどこか」という情報を示す方法になっていません。
5:○ ドアを指差すことは、言葉を使わず身振りで方向と場所を示す非言語的コミュニケーションです。
目で見て部屋の位置を確認できるため、言葉で理解できなかったAさんにも伝わりやすくなります。
【ポイント】
非言語的コミュニケーションには、身振り・表情・視線・姿勢・相手との距離・接触などがあります。
文字や手話は言語的コミュニケーションに含まれる点に注意しましょう。