Aさん(73歳、男性)は、会社の役員として勤めていたが、3年前に退職した。
地域の老人クラブへの入会を勧められたが拒否している。
毎年、敬老の日に記念品が配布されても、不快感を示して受け取らない。
退職後も会社の状況を気にしていて、後輩とときどき連絡をとっている。
Aさんは、身体が衰えることに強い不安を感じて、筋力トレーニングを毎日行っている。
会社の後輩から、「いつも若々しいですね」と言われることに喜びを感じている。
ライチャード(Reichard, S.)による、引退後の男性の5つの適応タイプのうち、Aさんに相当するものとして、適切なものを1つ選びなさい。
正答4
解説
正解は4です。
ライチャードは、引退後の男性の適応を5つのタイプに分類しました。
Aさんは老人クラブへの入会を拒み、敬老の日の記念品も不快感を示して受け取りません。
身体の衰えへの強い不安から筋力トレーニングを毎日行い、「若々しい」と言われることに喜びを感じています。
【選択肢別解説】
1:× 外罰(憤慨)型は、自分の過去や老いを受け入れられず、その原因を他人のせいにして攻撃的になるタイプです。
Aさんに他人を責める様子はありません。
2:× 内罰(自責)型は、人生の失敗を自分のせいにして責め、ふさぎ込むタイプです。
Aさんにそのような様子はありません。
3:× 円熟(成熟)型は、老いを受け入れ、現在の生活に満足して積極的に活動するタイプです。
老いを拒むAさんとは異なります。
4:○ 自己防衛(装甲)型は、老いへの不安を打ち消すために活動を続け、若さを保とうとするタイプです。
老人扱いを拒み、筋力トレーニングで衰えに抵抗するAさんの姿に一致します。
5:× ロッキングチェアー(安楽椅子)型は、引退を受け入れ、責任から解放されて受け身でのんびり過ごすタイプです。
積極的に活動するAさんとは異なります。
【ポイント】
円熟型・安楽椅子型・装甲型は適応的なタイプ、憤慨型・自責型は不適応なタイプとされます。
「老いへの不安を活動で防衛する」が装甲型のキーワードです。