Eさん(70歳、女性)は、脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で言語に障害がある。
発語はできるが、話したいことをうまく言葉に言い表せない。
聴覚機能に問題はなく、日常会話で使用する単語はだいたい理解できるが、単語がつながる文章になるとうまく理解できない。
ある日、Eさんに介護福祉職が、「お風呂は、今日ではなくあしたですよ」と伝えると、Eさんはしばらく黙って考え、理解できない様子だった。
このとき、Eさんへの介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答2
解説
正解は2です。
失語症のある人への伝え方を問う事例問題です。
Eさんは「日常会話で使用する単語はだいたい理解できるが、単語がつながる文章になるとうまく理解できない」状態です。
この特徴から、伝える内容を短い単語に絞ることが有効だと判断できます。
【選択肢別解説】
1:× 何が分からないのかを言葉で説明することは、話したいことを言葉に表せないEさんには難しい要求です。
負担をかけるだけになります。
2:○ 「お風呂、あした」と、理解できる単語だけで短く伝えています。
文章の理解が難しいEさんでも、要点が伝わりやすくなります。
3:× Eさんは今日入りたいとは言っていません。
伝えたい内容とは別のことを確かめており、話がかみ合いません。
4:× 言い換えても、単語がつながった文章のままです。
しかも前より長くなっているため、さらに理解しにくくなります。
5:× 1音ずつ区切ると、単語としてのまとまりが崩れます。
かえって意味をつかみにくくなります。
【ポイント】
失語症の人には、短い文や単語で、ゆっくり、はっきり伝えます。
実物や絵、身振りを添えると、さらに伝わりやすくなります。