〔事例〕
Aさん(80歳、女性)は、自宅で一人暮らしをしている。
同じ県内に住む娘が、月に一度Aさんの自宅を訪れている。
最近、Aさんの物忘れが多くなってきたため、不安になった娘が、Aさんと一緒に病院を受診したところ、医師から、脳の記憶をつかさどる部分が顕著に萎縮したアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)であると診断された。
Aさんはこのまま自宅で暮らすことを希望し、介護保険の訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用しながら一人暮らしを継続することになった。
ある日、娘からサービス提供責任者に、今年はAさんが一人で雪かきができるか不安であると相談があった。
そこで、サービス提供責任者が、Aさんと一緒に地区の民生委員に相談したところ、近所の人たちが雪かきをしてくれることになった。
地域包括ケアシステムにおいて、Aさんの雪かきの課題への対応を示すものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答2
解説
正解は2です。
地域包括ケアシステムでは、生活を支える力を「自助」「互助」「共助」「公助」の4つに分けて考えます。
互助は、近所の人やボランティアなどによる、費用の負担が制度で裏付けられていない自発的な支え合いです。
事例では、民生委員への相談をきっかけに「近所の人たちが雪かきをしてくれることになった」とあり、住民同士の支え合いに当たります。
【選択肢別解説】
1:× 自助は、自分のことを自分で行うことや、自分の費用で市場のサービスを購入することです。
近所の人の手助けは自助ではありません。
2:○ 近所の人たちによる自発的な雪かきの手伝いは、住民同士の支え合いである互助に当たります。
3:× 介助は、日常生活の動作を手助けすることを表す一般的な言葉です。
地域包括ケアシステムの4つの「助」には含まれません。
4:× 扶助は、生活保護の「生活扶助」などのように、困っている人を公的に援助することを表す言葉です。
地域包括ケアシステムの4つの「助」には含まれません。
5:× 公助は、税を財源とした生活保護や、行政による福祉サービスなどです。
近所の人の手助けは公助ではありません。
【ポイント】
「自助=自分で」「互助=住民同士の自発的な支え合い」「共助=介護保険などの社会保険」「公助=税による公的支援」と整理します。