Kさん(76歳、女性、要介護2)は、介護老人保健施設に入所している。
日頃から、「排泄は最期まで他人の世話にならない」と言い、自分でトイレに行き排泄している。
先日、趣味活動に参加しているときにトイレに間に合わず失禁した。
その後、トイレの近くで過ごすことが多くなり、趣味活動に参加することが少なくなった。
Kさんを観察すると、1日の水分摂取量、排尿量は変わりないが、日中の排尿回数が増えていることがわかった。
Kさんへの介護福祉職の最初の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答4
解説
正解は4です。
Kさんは日頃から「排泄は最期まで他人の世話にならない」と言っていました。
趣味活動中に失禁した後、「トイレの近くで過ごすことが多くなり、趣味活動に参加することが少なくなった」とあります。
「1日の水分摂取量、排尿量は変わりないが、日中の排尿回数が増えている」ことから、体の変化よりも、再び失禁することへの不安から頻繁にトイレに行っている可能性が考えられます。
まずはKさんの気持ちを確かめることが必要です。
【選択肢別解説】
1:× 水分摂取量は変わっておらず、水分を控える理由はありません。
水分を控えると脱水や便秘、尿路感染症の危険が高まります。
2:× 不安の内容を本人に確かめないうちに薬の処方を相談するのは、最初の対応として適切ではありません。
3:× トイレに同行すると、「排泄は他人の世話にならない」というKさんの自尊心を傷つけるおそれがあります。
本人の気持ちを確かめる前に行う対応ではありません。
4:○ 排泄について不安に感じていることを聞くことで、行動の変化の理由とKさんの思いを理解できます。
そのうえで、本人に合った支援を一緒に考えられます。
5:× 不安が解消されないまま趣味活動への参加を勧めても、Kさんの負担になります。
まず不安の原因を理解することが先です。
【ポイント】
行動の変化には、本人の思いが隠れていることがあります。
事例問題では「最初の対応」として、まず本人の気持ちや思いを確かめる選択肢を考えます。