Cさん(84歳、女性、要介護3)は、2か月前に自宅で倒れた。
脳出血(cerebral hemorrhage)と診断され、後遺症で左片麻痺になった。
Cさんは自宅での生活を希望している。
長男からは、「トイレが自分でできるようになってから自宅に戻ってほしい」との要望があった。
そのため、病院から、リハビリテーションを目的に介護老人保健施設に入所した。
入所時、Cさんは、「孫と一緒に過ごしたいから、リハビリテーションを頑張りたい」と笑顔で話した。
Cさんは、自力での歩行は困難だが、施設内では健側を使って車いすで移動することができる。
また、手すりにつかまれば自分で立ち上がれるが、上半身が後ろに傾くため、移乗には介護が必要な状態である。
入所時に介護福祉職が行うアセスメント(assessment)に関する次の記述のうち、最も優先すべきものを1つ選びなさい。
正答2
解説
正解は2です。
介護老人保健施設への入所時に、最も優先してアセスメントすべき内容を問う問題です。
Cさんは「自宅での生活を希望」しており、長男は「トイレが自分でできるようになってから自宅に戻ってほしい」と望んでいます。
自宅に戻るための条件は排泄の自立であり、そこに関わる動作の状況をまず把握する必要があります。
【選択肢別解説】
1:× 自力での歩行が困難であることは、すでにわかっています。
Cさんは施設内を車いすで移動しており、歩行の確認は最優先ではありません。
2:○ 排泄に関連した動作の確認が最も優先されます。
立ち上がり、移乗、衣服の上げ下ろしなど、トイレでの一連の動作のどこに介護が必要かを把握することが、在宅復帰に向けた支援の出発点になります。
3:× 孫と面会したいという希望は、Cさんの意欲の源として大切です。
しかし入所時に最も優先すべきアセスメントは、在宅復帰の条件である排泄の動作です。
4:× Cさんは健側を使って車いすで移動できており、リクライニング車いすは必要ありません。
上半身が後ろに傾くのは移乗の場面の課題です。
5:× 住宅改修の資金は、退所に向けて自宅の環境を整える段階で確認する情報です。
入所時に最優先すべき事柄ではありません。
【ポイント】
アセスメントでは、本人と家族の意向から目標を見定め、その達成に直結する情報を優先して集めます。
「孫と一緒に過ごしたい」という本人の思いは、リハビリテーションの意欲を支える情報として計画に生かします。