Gさん(70歳、男性、要介護2)は、パーキンソン病(Parkinson disease)と診断されていて、外出するときは車いすを使用している。
歩行が不安定なため、週2回通所リハビリテーションを利用している。
Gさんは、1年前に妻が亡くなり、息子と二人暮らしである。
Gさんは社交的な性格で地域住民との交流を望んでいるが、自宅周辺は坂道や段差が多くて移動が難しく、交流ができていない。
Gさんの状況をICF(International Classification of Functioning, Disability and Health:国際生活機能分類)で考えた場合、参加制約の原因になっている環境因子として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答4
解説
正解は4です。
ICF(国際生活機能分類)の構成要素を、事例の情報にあてはめる問題です。
Gさんは「地域住民との交流を望んでいる」のに、「自宅周辺は坂道や段差が多くて移動が難しく、交流ができていない」状態です。
交流ができないことが参加制約であり、その原因となっている外部の物理的な環境が問われています。
【選択肢別解説】
1:× パーキンソン病は環境因子ではなく、「健康状態」に分類されます。
病気や変調そのものを表す要素です。
2:× 不安定な歩行は環境因子ではなく、「心身機能・身体構造」の機能障害です。
本人の身体の側の状態を表します。
3:× 息子との二人暮らしは家族という人的な環境ですが、参加制約の原因にはなっていません。
事例では、交流できない原因は移動の困難とされています。
4:○ 自宅周辺の坂道や段差は、物理的な環境因子です。
これがあるために車いすでの移動が難しくなり、地域住民との交流という参加が制約されています。
5:× 車いすは福祉用具として環境因子に含まれますが、参加制約の原因ではありません。
車いすはむしろGさんの外出を可能にする促進因子です。
【ポイント】
ICFでは、生活機能を妨げる環境を「阻害因子」、助ける環境を「促進因子」と呼びます。
参加制約を解消するには、本人の機能回復だけでなく環境を変える視点も重要です。