Fさん(66歳、戸籍上の性別は男性、要介護3)は、性同一性障害であることを理由に施設利用を避けてきた。
最近、数年前の脳卒中(stroke)の後遺症がひどくなり、一人暮らしが難しくなってきた。
Fさんは、担当の訪問介護員(ホームヘルパー)に施設入所について、「性同一性障害でも施設に受け入れてもらえるでしょうか」と相談した。
訪問介護員(ホームヘルパー)の応答として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答3
解説
正解は3です。
性同一性障害のある利用者から施設入所の不安を相談されたときの応答を問う問題です。
Fさんは「性同一性障害でも施設に受け入れてもらえるでしょうか」と、これまで施設利用を避けてきた理由にかかわる不安を打ち明けています。
まず、Fさんが何を心配しているのかを具体的に聴くことが大切です。
【選択肢別解説】
1:× 表札は戸籍上の名前になると決めつけるのは不適切です。
本人の望む呼び名をどう扱うかは、施設と相談して配慮できる事柄です。
2:× 「多床室になる場合がある」と告げるのは、Fさんの不安を強めるだけです。
心配の内容を聴く前に、不利な条件を示すべきではありません。
3:○ 「施設での生活で心配なことは何ですか」と尋ねるのが適切です。
開かれた質問でFさんの不安を具体的に聴き取ることで、施設選びや配慮の相談につなげられます。
4:× 「問題がありますね」と言うと、Fさんの存在そのものを問題視することになります。
トイレや入浴は、本人の意向を聴いたうえで配慮を検討する事柄です。
5:× 「同性による介護が原則」と告げるのは一方的です。
Fさんにとって「同性」が何を意味するかは本人の性自認によるため、本人の希望を確認する必要があります。
【ポイント】
性的少数者への支援では、戸籍上の性別で一律に対応せず、本人の性自認と希望を確認します。
相談を受けたら、まず開かれた質問で不安の中身を聴くことが基本です。