Hさん(35歳、男性)は6か月前、高所作業中に転落し、第6胸髄節(Th6)を損傷した。
リハビリテーション後、車いすを利用すれば日常生活を送ることができる状態になっている。
Hさんの身体機能に応じた車いすの特徴として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答5
解説
正解は5です。
第6胸髄節(Th6)の損傷では、上肢の機能はほぼ保たれます。
一方で、損傷部位より下の体幹や下肢は麻痺し、腹筋や背筋が十分に働かないため、座位のバランスが不安定になります。
両手で車いすをこぐことはできるので、体幹を支えつつ上肢の動きを妨げない車いすが適しています。
【選択肢別解説】
1:× ヘッドサポートは、頭や首を支えられない高位の頸髄損傷の人などに必要です。
上肢も首も動くHさんには必要ありません。
2:× ハンドリムがないと、自分の手で車いすをこぐことができません。
上肢の機能が保たれているHさんには、ハンドリムが必要です。
3:× レバーが長いブレーキは、手指の力が弱い頸髄損傷の人などに用いる工夫です。
手指の機能が保たれているHさんには通常必要ありません。
4:× 片手で駆動できるハンドリムは、片麻痺の人など片手しか使えない人のためのものです。
Hさんは両手を使えます。
5:○ 腰部までのバックサポートは、不安定な体幹を腰の高さで支えます。
肩甲骨より下までの高さなので、腕を後ろに引いてこぐ動作を妨げません。
【ポイント】
脊髄損傷は、損傷の高さで残る機能が決まります。
頸髄損傷は上肢にも障害が出ますが、胸髄損傷では上肢は保たれ、体幹と下肢に障害が出ます。