〔事例〕
Dさん(59歳、女性)は30年前に関節リウマチ(rheumatoid arthritis)を発症して、現在、障害者支援施設に入所している。
Dさんは、朝は手の動きが悪く痛みがあるが、午後、痛みが少ないときは関節を動かす運動を行っている。
足の痛みで歩くのが難しく車いすを使用しているが、最近は手の痛みが強くなり、自分で操作することが難しい。
また、食欲がなく、この1か月間で体重が2kg減っている。
夜中に目が覚めてしまうこともある。
Dさんの朝の症状の原因として、最も可能性が高いものを1つ選びなさい。
正答5
解説
正解は5です。
この問題は、関節リウマチの特徴的な症状を問うています。
Dさんは「朝は手の動きが悪く痛みがある」が、「午後、痛みが少ないときは関節を動かす運動を行っている」状態です。
関節リウマチは、関節の内側を覆う滑膜に炎症が起こる病気で、朝に関節がこわばって動かしにくくなる「朝のこわばり」が特徴です。
【選択肢別解説】
1:× Dさんは夜中に目が覚めることがありますが、睡眠不足では朝に手の関節が動きにくくなる症状は説明できません。
2:× Dさんは体重が減っていますが、低栄養は朝に限った関節の症状の原因にはなりません。
3:× 平衡感覚の低下は、体のバランスに関わる問題です。
手の動きの悪さや痛みの原因ではありません。
4:× 筋力の低下であれば、時間帯によって症状が大きく変わることは考えにくいです。
朝の症状の原因として最も可能性が高いものではありません。
5:○ 関節の炎症によって、朝に関節のこわばりや痛みが強く出ます。
日中に体を動かすと少しずつ和らぐのが特徴で、Dさんの症状に一致します。
【ポイント】
関節リウマチは女性に多い自己免疫疾患で、手指などの小さな関節から左右対称に症状が出やすいのが特徴です。
「朝のこわばり」は関節リウマチの代表的な症状として覚えましょう。