〔事例〕
Lさん(78歳、女性)は一人暮らしをしている。
「もったいない」が口癖で、物を大切にし、食べ物を残さないようにして生活している。
半年前、脳の細い血管が詰まっていることがわかり、入院して治療を受けた。
左半身にしびれがあり、右膝の変形性関節症(osteoarthritis)で痛みもあったために、介護保険の申請をしたところ、要介護1になった。
家事はできるだけ自分でしたいという希望から、週に2回、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用して、掃除と調理を訪問介護員(ホームヘルパー)と一緒にしている。
ある日、Lさんと一緒に調理していた訪問介護員(ホームヘルパー)は、賞味期限が2日前に切れた缶詰を見つけた。
Lさんに対して訪問介護員(ホームヘルパー)がとる行動として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答4
解説
正解は4です。
この問題は、利用者の価値観を尊重しながら、安全に配慮する対応を問うています。
Lさんは「『もったいない』が口癖で、物を大切にし、食べ物を残さないようにして生活」しています。
缶詰の賞味期限は「おいしく食べられる期限」であり、2日過ぎたからといってすぐに食べられなくなるわけではありません。
Lさんの思いを尊重しながら、食べ方を一緒に考えることが大切です。
【選択肢別解説】
1:× 黙って処分するのは、Lさんの持ち物を勝手に捨てることになり、本人の意思と価値観を無視しています。
2:× 賞味期限が少し過ぎただけで、食べてはいけないと決めつけるのは不適切です。
Lさんの自己決定の機会も奪っています。
3:× 缶のふたを開けておくと、空気に触れて中身が傷みやすくなります。
食べやすさにはつながりません。
4:○ 缶の状態を確認しながら、どう食べるかをLさんと相談することで、本人の価値観を尊重しつつ安全にも配慮できます。
5:× 未開封の缶詰は、缶のまま保存するのが適しています。
保存容器に移すと傷みやすくなり、勧める方法として不適切です。
【ポイント】
賞味期限は「おいしく食べられる期限」、消費期限は「安全に食べられる期限」です。
利用者の価値観を尊重し、一緒に考える姿勢が自己決定の支援につながります。