17歳の男子。
体操競技の練習中に右膝から着地し受傷した。
直後から歩行が困難となり車いすで来所した。
右膝関節部の腫脹、疼痛は著明で、膝の前面に陥凹を触知する。
考えられるのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
膝から着地して膝前面を強打する直達外力、著明な腫脹と疼痛、歩行困難、膝前面の陥凹という所見の組合せから考えます。
膝前面の陥凹は、骨折した膝蓋骨の骨片の間が離開していることを示します。
【選択肢別解説】
1:× 膝蓋骨外側脱臼は考えにくいです。
外側脱臼は膝を軽く曲げてひねり、大腿四頭筋が収縮したときに起こることが多く、膝蓋骨が外側に偏位して触れます。
2:○ 膝蓋骨骨折が考えられます。
膝からの着地による直達外力で膝蓋骨が骨折し、骨片が大腿四頭筋と膝蓋腱に引かれて離開するため、骨片間に陥凹を触知します。
3:× 脛骨顆間隆起骨折は考えにくいです。
顆間隆起骨折では関節血症や前方への不安定性がみられますが、膝前面に陥凹は触れません。
4:× 脛骨粗面骨折は考えにくいです。
脛骨粗面骨折はジャンプの踏み切りなど大腿四頭筋の強い収縮で生じ、膝蓋骨より下方の脛骨粗面部に腫脹と圧痛が生じます。
【ポイント】
膝蓋骨骨折では膝の自動伸展が困難となり、骨片の離開部に陥凹を触れることが特徴です。
骨片の離開が大きい場合は膝の伸展機構が断たれているため、観血療法の適応となります。