37歳の男性。
ゴルフ歴 10 年。
右利き。
2か月前からクラブを振るときに左手関節尺側に疼痛が出現してきた。
最近は左手でペットボトルを開ける際にも痛みが出ると訴えて来所した。
手関節の可動域制限は軽度だが、手関節尺屈位で軸圧を加えると疼痛が再現された。
考えられないのはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
この問題は考えられないものを選ぶので、○ が答え(考えにくい疾患)です。
ゴルフで左手関節尺側に痛みが出て、手関節尺屈位で軸圧を加えると疼痛が再現される症例です。
この検査は尺骨手根骨間に圧迫を加える尺骨手根骨ストレステストで、手関節尺側の障害が疑われます。
【選択肢別解説】
1:○ 月状骨軟化症(キーンベック病)は、月状骨が阻血性に壊死する疾患です。
痛みと圧痛は手関節背側の中央にみられ、尺側の痛みとは部位が異なるため、考えにくい疾患です。
2:× 尺骨茎状突起骨折は手関節尺側の損傷で、三角線維軟骨複合体の付着部を含むため尺側痛の原因になります。
尺屈位での軸圧で疼痛が再現されることがあり、考えられる疾患です。
3:× 遠位橈尺関節脱臼は、手関節尺側の痛みと前腕回旋時の痛みや不安定性を起こします。
ペットボトルを開けるなどの回旋動作で痛むことも一致し、考えられる疾患です。
4:× 三角線維軟骨(三角線維軟骨複合体、TFCC)損傷は、手関節尺側痛の代表的な原因です。
尺屈位での軸圧で疼痛が誘発されるのが特徴的な所見であり、考えられる疾患です。
【ポイント】
手関節尺側痛ではTFCC損傷、尺骨突き上げ症候群、遠位橈尺関節障害、尺側手根伸筋腱鞘炎を考えます。
キーンベック病は月状骨、プライザー病は手の舟状骨の阻血性壊死と区別しましょう。