12歳の男児。
サッカーの試合中に相手と接触し肘外反強制で転倒した。
腫脹と圧痛が肘の内側部にあり、肘屈伸運動も制限され軋轢音を認めた。
後遺症で生じにくいのはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
この問題は後遺症で生じにくいものを選ぶので、○ が答え(生じにくい後遺症)です。
12歳の男児が肘の外反強制で受傷し、肘内側に腫脹・圧痛・軋轢音があることから、上腕骨内側上顆骨折が考えられます。
内側上顆には前腕屈筋群と円回内筋が起始し、外反強制時にこれらの牽引で裂離します。
【選択肢別解説】
1:○ 外反肘は内側上顆骨折の後遺症として生じにくいです。
内側上顆は骨の長軸方向の成長に関与しない骨端(骨突起)なので、偽関節や変形治癒となっても肘の角度は変わりにくいためです。
外反肘は、上腕骨外側顆骨折の偽関節や成長障害の後遺症として生じます。
2:× 尺骨神経麻痺は生じやすい後遺症です。
尺骨神経は内側上顆の後方の尺骨神経溝を通るため、骨片の転位や瘢痕によって障害されます。
3:× 肘関節伸展制限は生じやすい後遺症です。
骨片の転位や関節内への嵌入、固定による拘縮で、肘の伸展が制限されます。
4:× 前腕回旋運動制限は生じうる後遺症です。
内側上顆に起始する円回内筋などの付着部が転位・瘢痕化すると、前腕の回旋運動に影響します。
【ポイント】
上腕骨内側上顆骨折は野球肘と同じ年代に多く、骨片が関節内に嵌入することがあります。
外反肘は外側顆骨折、内反肘は顆上骨折の後遺症と対で覚えます。