正答4
解説
正解は4です。
反復性肩関節脱臼は、外傷性の前方脱臼の後に前方の支持組織が修復されず、脱臼を繰り返す状態です。
初回脱臼の年齢が若いほど再発しやすいことが知られています。
【選択肢別解説】
1:× 上腕二頭筋長頭腱損傷の合併が多いという記述は誤りです。
反復性脱臼に多いのは、関節唇が前下方で剥がれるバンカート病変と、上腕骨頭後外側が陥凹するヒル・サックス損傷です。
長頭腱損傷は典型的な合併症ではありません。
2:× サルカス徴候は反復性肩関節脱臼の特徴ではありません。
サルカス徴候は上肢を下方へ牽引すると肩峰下にくぼみが現れる所見です。
これは下方不安定性を示し、動揺性肩関節(ルーズショルダー)でみられます。
3:× 反復性肩関節脱臼は高齢者ではなく若年者に多くみられます。
10〜20歳代で初回脱臼した人は再発率が高いです。
高齢者の脱臼では、再発よりも腱板断裂の合併が問題になります。
4:○ 肩甲下筋が障害されるという記述は正しいです。
肩甲下筋は関節の前方を覆い、骨頭の前方への逸脱を防ぐ壁として働きます。
前方脱臼を繰り返すと、肩甲下筋や前方関節包が伸張・弛緩し、前方の制動力が低下します。
【ポイント】
反復性前方脱臼は「若年者・バンカート病変・ヒル・サックス損傷・前方支持組織の弛緩」で整理します。
外転・外旋位で脱臼不安感が生じるアプリヘンションテストも関連して出題されます。