正答3
解説
正解は3です。
外傷ごとに、骨片や損傷組織を安定させるのに適した固定法の組合せを問う問題です。
固定範囲と肢位が、転位させる力や損傷靱帯の緊張をどう抑えるかに注目します。
【選択肢別解説】
1:× 鎖骨骨折にハンギングキャストは用いません。
ハンギングキャストはギプスの重さで牽引をかける方法で、上腕骨骨幹部骨折に用います。
鎖骨骨折では、胸を張らせて肩を後方へ引く8字帯や鎖骨バンドで固定します。
2:× ガレアジ骨折にショートアームキャストでは不十分です。
ガレアジ骨折は橈骨骨幹部遠位の骨折に遠位橈尺関節の脱臼を伴う損傷です。
前腕の回旋を止める必要があるため、肘関節を含む上腕から手までの長い固定が必要です。
3:○ 膝内側側副靱帯損傷にはシリンダーキャストを用います。
シリンダーキャストは大腿から足関節上部までを覆い、膝関節だけを固定する円筒状のギプスです。
膝を軽度屈曲位に保ち、外反ストレスから内側側副靱帯を守ります。
4:× 脛骨粗面部骨折にPTBキャストは用いません。
PTB(膝蓋腱荷重)キャストは膝蓋腱部で体重を受ける装具的ギプスで、脛骨骨幹部骨折の機能的治療に用います。
脛骨粗面部骨折は大腿四頭筋の牽引で生じるため、膝伸展位で大腿から下腿までを固定します。
【ポイント】
ハンギングキャストは上腕骨骨幹部、PTBキャストは脛骨骨幹部、シリンダーキャストは膝の靱帯損傷と対応させて覚えます。
ガレアジ骨折やモンテギア骨折のように前腕の回旋が問題になる損傷では、肘を含めた固定が原則です。