50歳の女性。
2か月前から四肢近位筋に対称性の筋力低下と筋肉痛があり、しゃがむと立ち上がることができない。
両上眼瞼部に紫紅色の紅斑があり、手指関節、肘関節および膝関節の伸側に落屑を伴う紅斑を認める。
関節腫脹はない。
考えられる疾患はどれか。
正答2
解説
正解は2です。
四肢近位筋の対称性の筋力低下と、特徴的な皮膚症状がそろっていることが診断の決め手です。
【選択肢別解説】
1:× 痛風は、尿酸の結晶が関節にたまって起こる急性の関節炎です。
母趾の付け根などに激しい痛みと腫れが起こりますが、近位筋の筋力低下や眼瞼の紅斑はみられません。
2:○ 皮膚筋炎は、筋と皮膚に炎症が起こる自己免疫疾患です。
上眼瞼の紫紅色の紅斑はヘリオトロープ疹、手指関節や肘・膝の伸側の落屑を伴う紅斑はゴットロン徴候と呼ばれます。
これらに四肢近位筋の筋力低下が加わった本症例の所見と一致します。
3:× 関節リウマチは、手指の小関節などに対称性の関節腫脹とこわばりが起こる病気です。
本症例には関節腫脹がなく、眼瞼の紅斑もみられないため合いません。
4:× 変形性関節症は、関節軟骨のすり減りによる関節の痛みと変形が主体です。
筋力低下や特徴的な皮膚症状は伴いません。
【ポイント】
皮膚筋炎は、「ヘリオトロープ疹・ゴットロン徴候・近位筋の筋力低下」が三点セットです。
悪性腫瘍や間質性肺炎を合併しやすいことも重要です。