正答1
解説
正解は1です。
肩関節前方脱臼の整復法には、牽引を用いる方法と、てこの原理や回転を用いる方法があります。
患者の肢位と、牽引の仕方から整復法を判断します。
【選択肢別解説】
1:○ 腹臥位で患肢をベッドの端から下垂させ、重りをつけて牽引し自然整復させるのはスティムソン法です。
重りによる持続的な牽引で肩周囲の筋の緊張がとれると、骨頭が自然に元の位置に戻ります。
術者が強い力を加えないため、患者の負担が少ない方法です。
2:× ヒポクラテス法は、背臥位で行う整復法です。
術者は患者の患側に座り、自分の足の踵を患者の腋窩に当て、上肢を末梢方向に牽引して整復します。
3:× ミルヒ法は、患肢を挙上させながら整復する方法です。
背臥位などで患肢をゆっくり外転・外旋して挙上し、骨頭を関節窩の方向へ押し込んで整復します。
4:× モーテ法は、腹臥位での重りによる自然整復ではありません。
背臥位で患肢を外転しながら頭上へ挙上させ、上方へ牽引して整復する挙上法です。
助手が布などで体幹を固定し、反対方向へ引いて対抗牽引します。
【ポイント】
肩関節前方脱臼の主な整復法は、踵骨法のヒポクラテス法、槓杆法のコッヘル法、挙上法のミルヒ法・モーテ法、吊り下げ法のスティムソン法です。
コッヘル法は骨折や神経損傷を起こさないよう、愛護的に行うことが大切です。