正答1
解説
正解は1です。
急性塑性変形(plastic bowing)は、骨に明らかな骨折線を生じずに、骨全体が弓のように曲がってしまう骨損傷です。
小児の骨は柔らかく弾力があるために起こります。
【選択肢別解説】
1:○ 急性塑性変形は小児の長管骨にみられます。
小児の骨は有機質が多く柔軟なため、力が加わると折れずに曲がったまま戻らなくなります。
前腕の尺骨や橈骨、下腿の腓骨に多くみられます。
2:× 急性塑性変形は、骨挫傷が原因ではありません。
骨に限界を超える曲げの力が加わり、骨が弾性の範囲を超えて変形することが原因です。
骨挫傷は、MRIで骨髄内に出血やむくみとしてみられる骨の微細な損傷で、別の病態です。
3:× 急性塑性変形では、骨軸に平行な骨折線は認めません。
単純エックス線写真では骨折線がみられず、骨の弯曲だけが所見となります。
そのため、左右を比べないと見逃されやすいです。
4:× 急性塑性変形は、骨の海綿質部分に発生するものではありません。
長管骨の骨幹部全体が弯曲する損傷です。
【ポイント】
小児特有の骨折には、若木骨折、竹節状骨折(隆起骨折)、急性塑性変形、骨端線損傷があります。
尺骨の急性塑性変形に橈骨頭脱臼を伴うと、モンテギア骨折と同じ病態になるため注意が必要です。