正答1
解説
正解は1です。
同じ側の連続した複数の肋骨が、それぞれ2か所以上で折れると、胸壁の一部が周囲から切り離されて動揺します(フレイルチェスト)。
この部分が呼吸と逆の動きをするのが奇異呼吸です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
【選択肢別解説】
1:○ 骨折部の胸壁は、吸気時に膨隆するのではなく陥凹します。
吸気時には胸腔内が陰圧になるため、支えを失った骨折部の胸壁は内側に引き込まれます。
呼気時には胸腔内圧が上がるため、逆に外側に膨隆します。
2:× 縦隔は吸気・呼気で左右に動揺するので、記述は正しいです。
奇異呼吸により左右の胸腔内圧に差が生じるため、縦隔が振り子のように動きます(縦隔動揺)。
3:× 人工呼吸の陽圧換気は有効なので、記述は正しいです。
陽圧で肺を内側から膨らませることで、骨折部の胸壁を内側から固定でき、奇異呼吸がなくなります(内固定)。
4:× 弾性包帯固定で胸部を補強するのは、外からの固定法の一つで、記述は正しいです。
動揺する胸壁を外から押さえて奇異呼吸を減らす応急的な方法です。
【ポイント】
フレイルチェストの奇異呼吸は「吸気で陥凹、呼気で膨隆」と、正常な胸壁と逆に動きます。
重症例では、陽圧人工呼吸による内固定が治療の中心になります。