A さん(27 歳、初産婦)は自宅近くの無床の診療所で妊婦健康診査を受診しており、分娩は隣県の実家近くの総合病院でする予定である。
妊娠 30 週になった A さんは、分娩予約のために自家用車で総合病院を受診した。
妊婦健康診査で妊娠経過が順調であることが確認できた。
A さんは外来の助産師に「最近地震が多くて不安です。大地震に備えてできることを教えてほしいです」と相談した。
このときの A さんへの助産師の指導で適切なのはどれか。
2 つ選べ。
正解を2つ選んでください。
「赤ちゃんの栄養は粉ミルクにしましょう」 「赤ちゃんのベッドは窓際に置きましょう」 「非常用の水や食料を車にも積んでおきましょう」 「地震が起きたら速やかに避難所へ移動しましょう」 「自宅近くの分娩取扱施設も確認しておきましょう」 答え合わせをする 正答 3・5
解説 正解は3と5です。
Aさんは自宅近くの無床診療所で健診を受け、隣県の実家近くの総合病院で分娩する予定で、自家用車で通院しています。
大地震が起きると、道路の寸断などで予定の病院に行けなくなる可能性を考えて備える必要があります。
【選択肢別解説】
1:× 災害時は、きれいな水や哺乳びんの消毒が確保しにくく、粉ミルクの調乳が難しくなります。
母乳は災害時でも清潔で安全な栄養源なので、母乳育児を勧めます。
2:× 窓際は、地震でガラスが割れて飛び散ったり、家具が倒れたりする危険があります。
赤ちゃんのベッドは窓や家具から離れた場所に置きます。
3:○ Aさんは自家用車で移動するため、移動中や避難中に被災することも考えられます。
非常用の水や食料を車にも積んでおくと、車内で過ごすことになっても対応できます。
4:× 地震直後に避難所へ移動することが必ずしも安全とは限りません。
まず身の安全を確保し、自宅が安全であれば在宅避難も選択肢になります。
5:○ 隣県の分娩予定施設へ行けなくなる場合に備えて、自宅近くで分娩を扱っている施設を確認しておきます。
健診先の診療所は無床なので、分娩はできません。
【ポイント】
妊婦の災害への備えとして、母子健康手帳の携帯、非常持ち出し品(生理用品・産褥パッドなど)の準備、連絡先と受診先の確認を指導します。