A さん(37 歳、 2 回経産婦)はこれまでの出産はいずれも正常分娩であった。
診療所に通院し、今回の妊娠経過中に異常の指摘はなかった。
妊娠 40 週 5 日、前期破水で入院した。
午前 8 時には、第 2 頭位で内診所見は子宮口 3 cm 開大、展退度 50 %、 Station ±0、子宮頸管の硬度は軟、子宮口の位置は後方であった。
午前 10 時、自然に陣痛が発来し、正午での陣痛間欠は 5 分、陣痛発作 40 秒であった。
内診所見は、子宮口 7 cm 開大、展退度 80 %、Station +1、子宮頸管の硬度は軟、子宮口の位置は中で、発作時には 1 時方向に先進した大泉門が Station +2 で触れる。
このときのアセスメントで正しいのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
正常な分娩では、児頭が屈曲して小泉門が先進します。
本例では、子宮口7cm開大、Station+1で、陣痛発作時に大泉門が1時方向に先進して触れています。
大泉門が先進しているのは、児頭が屈曲せずやや反屈した前頭位を示します。
【選択肢別解説】
1:× 正常経過ではありません。
正常な屈曲位では小泉門が先進し、大泉門が先進することはありません。
2:× 微弱陣痛ではありません。
微弱陣痛の目安は陣痛周期(間欠と発作の合計)で判断し、子宮口7〜8cmでは周期6分以上です。
本例の周期は約5分40秒で、この目安にあたりません。
また、陣痛発来後2時間で子宮口は3cmから7cmへ順調に開大しています。
3:× 高在縦定位ではありません。
高在縦定位は、児頭が骨盤入口部にある高い位置で矢状縫合が縦径に一致する状態です。
本例の主な所見は、大泉門の先進です。
4:○ 前方前頭位です。
大泉門が先進しており、その位置が1時方向と恥骨側(前方)にあることから、前方前頭位と判断します。
5:× 低在横定位ではありません。
低在横定位は、児頭が骨盤底近くまで下降しているのに、矢状縫合が横径に一致したままの状態です。
【ポイント】
反屈位は、反屈の程度が軽い順に前頭位、額位、顔位に分けられます。
前頭位では児頭の通過する周囲径が大きくなるため、分娩が遷延しやすくなります。