A さん(42 歳、初産婦)は妊娠 27 週0日に自宅で突然、破水し、産婦人科病棟に入院した。
入院の翌日、胎児心拍数陣痛図で高度遅発一過性徐脈を認め、緊急帝王切開術による出産となった。
なお、経過中、羊水混濁は認められなかった。
児の出生体重は1,051 g。
Apgar〈アプガー〉スコアは1分後3点、5分後7点。
手術室で気管挿管を伴う新生児蘇生術を受けて全身状態は落ち着き、NICUに収容されて人工呼吸器管理を開始した。
生後1時間のバイタルサインは体温(直腸温)35.8 ℃、呼吸数 50/分、心拍数 140/分、血圧 40/28 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉92 %であった。
また、出生後排尿排便は認められていない。
日齢 14。
保育器内で経鼻ハイフローセラピー(吸入酸素濃度 21 %)を行い、輸液と経管栄養を併用されている。
現在の児の姿勢を図に示す。
児は少し落ち着かない様子で体動が見られる。
児のポジショニングを整える際に行うべき対応はどれか。
正答5
解説
正解は5です。
児は日齢14の早産児で、腹臥位でポジショニングを整える場面です。
図では、児は頭を枕に乗せて横に向け、両腕は顔の近くにありますが、股関節が伸びて両脚が後方へ投げ出されています。
【選択肢別解説】
1:× 頭枕は頭部を支え、気道を確保しやすい姿勢を保つのに役立ちます。
取り除く必要はありません。
2:× 腹臥位で顔を真下(中間位)に向けると、口と鼻がふさがれて呼吸が妨げられます。
腹臥位では顔を横に向けておきます。
3:× 上肢を上方に伸ばすと、手を口元に近づける屈曲した姿勢が保てなくなります。
上肢は軽く曲げ、手が顔や口の近くにくるように整えます。
4:× 体幹は伸ばすのではなく、軽く丸めた屈曲姿勢が望ましい姿勢です。
子宮内にいたときと同じような姿勢が安心感につながります。
5:○ 図の児は股関節が伸びて脚が投げ出され、落ち着かない様子です。
骨盤の下にロールを入れるなどして股関節と膝を曲げ、膝が腹部の下にくる屈曲姿勢にすると、児は安定して落ち着きます。
【ポイント】
早産児のポジショニングは「屈曲姿勢、正中位指向、手を口元に、囲い込み(ネスティング)」が基本です。
筋緊張が低い早産児は、重力で手足が伸びて広がりやすいため、適切な姿勢を保つ援助が発達を助けます。