第102回 助産師国家試験 午後問92
Aさん(33歳、初妊婦)。
既往歴や生活歴に特記すべきことはなかったが、妊娠28週頃から高血圧を指摘され、内服薬による治療を受けている。
妊娠39週5日、経腟分娩で男児を出産した。
児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後9点。
児の身体所見:身長49.2cm(50パーセンタイル)、体重2,515g(3パーセンタイル)、頭囲33.3cm(50パーセンタイル)。
日齢2。
児の体重は 2,410 g で、前日から 30 g 減少している。
児は完全母乳栄養で約1〜2時間ごとに哺乳している。
児の哺乳力は良好だが、左右の乳房を 10 分程度哺乳すると眠ってしまい、A さんは眠った児をそのままコットに寝かせている。
児には軽度の腹部膨満が認められる。
排便は出生後5回、粘稠性の強い濃緑色の便が認められる。
朝、ヨーグルト状の凝乳塊を含む白色物の嘔吐が認められた。
助産師の A さんへの指導で正しいのはどれか。
正答2
解説
正解は2。
完全母乳栄養児で哺乳力良好・体重前日比30g減少・軽度腹部膨満・10分程度で眠ってしまうという日齢2〜3頃の生理的体重減少(出生時の最大10%以内)期である。
空気の嚥下も多いため哺乳後の排気(げっぷ、burping)が腹部膨満軽減と溢乳予防に有効(2が正答)。
1の人工乳追加は医学的適応(脱水・著明な体重減少>10%・高Naビリ血症等)がなければ不要で、母乳分泌確立を妨げる。
3の3時間ごとの定時授乳は自律授乳(cue-based feeding)を阻害し、新生児期の8〜12回/日の頻回授乳に反する。
4の母の乳製品摂取制限は児のアレルギー診断(食物蛋白誘発性直腸炎等)が確定した場合のみで、本例の所見では不要。
助産師は産後の母乳育児支援としてポジショニング・ラッチオン・哺乳サイン・排気指導を体系的に行う。まとめて解く
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