A さん(35 歳、男性、会社員)は身長 170 cm、体重 60 kg である。
事業所の保健師は、A さんから「先日、潰瘍性大腸炎と診断され、外来通院で治療することになりました。
会社の食堂で食事をすることが多いため、気を付けることはありますか」と相談を受けた。
A さんに対する保健指導で適切なのはどれか。
「脂肪の制限はありません」 「低蛋白質の食事を選んでください」 「食物繊維が少ない食事を選んでください」 「カロリーが高くならないようにしてください」 購入状況を確認しています… 正答 3
解説 正解は3です。
潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜に炎症や潰瘍が生じる炎症性腸疾患で、下痢や血便を繰り返します。
食事では腸管への刺激を避けることが基本で、低残渣・低脂肪・高エネルギー・高蛋白質の食事が勧められます。
AさんはBMI約20.8で、エネルギーを過度に制限する必要はありません。
【選択肢別解説】
1:× 脂肪の多い食事は腸を刺激して下痢を悪化させやすいため、脂肪は控えめにすることが勧められます。
脂肪の制限がないという説明は誤りです。
2:× 炎症による蛋白質の喪失を補うため、良質な蛋白質を十分にとることが勧められます。
低蛋白質の食事は適切ではありません。
3:○ 不溶性食物繊維は腸管を物理的に刺激し、便量を増やして症状を悪化させるおそれがあります。
食物繊維の少ない低残渣の食事を選ぶことが適切です。
4:× 炎症や下痢による消耗で体重が減りやすいため、エネルギーは十分にとる必要があります。
カロリーを抑える指導は適切ではありません。
【ポイント】
炎症性腸疾患の食事は「低残渣・低脂肪・高エネルギー・高蛋白」と覚えましょう。
クローン病では特に脂肪制限が重視され、潰瘍性大腸炎でも活動期は刺激物や食物繊維を控えます。