第106回 保健師国家試験 午前問53
Aさん(79歳、女性)。
夫(80歳)と2人暮らし。
腰痛があり2年前から整形外科に通院している。
Aさんは、市役所の高齢福祉課の窓口に朝から2時間以上座っていた。
高齢福祉課のB保健師がAさんに声をかけたところ、Aさんは「何をしに来たか忘れた。どうしようかしら」と話した。
B保健師はAさんに了解を得て夫に迎えに来てもらい、夫から話を聞いた。
夫はAさんについて「普段と変わった様子はなく、日々の生活で困っていることもない」と困惑した表情で話す。
2か月後、A さんの夫が市役所に来所し「親戚の家に行くと言っていた妻が隣町の図書館で発見されたこともあり、受診をしたら認知症と診断された。
これからが不安だ」と B 保健師に話した。
後日、地域ケア会議に出席した B 保健師は、A さんのケースを報告した。
会議では、市内の認知症高齢者が増加しており、今後さらに、市民の認知症についての正しい知識の啓発と理解を促進し、地域で認知症高齢者や家族を支える必要性が共有された。
市民の認知症への理解を深めるために保健師が実施することで適切なのはどれか。
正答3
解説
正解は3。
「認知症サポーター養成講座の講師養成」が正しい。
認知症施策推進大綱(2019年)・新オレンジプランの『普及啓発・本人発信支援』の柱として、認知症サポーター養成講座(一般市民向け90分講座)と、その講座を担うキャラバン・メイト(講師)の養成が地域全体の理解促進の中核施策。
地域ケア会議で『市民の認知症への理解を深める』が課題化された場合、講座を持続的に展開できる講師人材の養成が最も効果的。
1の認知症専門医療機関誘致は時間・コスト・人口規模の問題で短期に実現困難。
2の認知症対応型通所介護は介護給付サービスで市民の理解促進策ではない。
4の基本チェックリストは介護予防対象者の把握ツールで、認知症理解促進とは目的が異なる。
認知症施策の3本柱(医療・介護・地域支援、普及啓発、本人発信)を整理する。まとめて解く
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