次の文は、親権についての記述である。
適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 未成年の子どもには親権者が必要であるため、親権を行う者がおらず、かつ未成年後見人の指定がない場合には、未成年被後見人またはその親族その他の利害関係人の請求によって家庭裁判所は未成年後見人を選任する。
B 「民法」において、親権者には、「懲戒」は監護及び教育に必要な範囲内で許容される。
C 未成年の子どもは、親権を行う者の許可を得なければ、職業を営むことができない。
D 両親が離婚しても、実父母の親権は共同して行われる。
(組み合わせ)
正答1
解説
正答は選択肢1(A:○/B:○/C:○/D:×)です。
Aは正しく、民法第838条・840条に基づき、親権者・後見人指定がない場合は利害関係人の請求により家庭裁判所が未成年後見人を選任します。
Bは正しく、出題当時の民法第822条(懲戒)に「親権を行う者は、第820条の規定による監護及び教育に必要な範囲内でその子を懲戒することができる」と規定されていました(この懲戒権の規定は2022(令和4)年12月の民法改正で削除され、現行の民法第821条は、子の人格を尊重し、体罰その他の子の心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動をしてはならないと定めています)。
Cは正しく、民法第823条に未成年者が職業を営むには親権者の許可が必要と定められています。
Dは誤りで、出題当時の民法第819条第1項は協議上の離婚に際し父母の一方のみを親権者と定めるものとしており、離婚後に父母が共同して親権を行うことはできませんでした(2024(令和6)年の民法改正で第819条が改められ、2026(令和8)年4月1日以降は協議で父母の双方を親権者と定めることも可能になっています)。