正答2
解説
正解は2です。
この問題は合併症でないものを選ぶので、○ が答えです。
口蓋裂の手術(口蓋形成術)の後には、言語、耳、顎の発育などに関わる問題が残ることがあります。
【選択肢別解説】
1:× 術後も軟口蓋の長さや動きが不十分だと、鼻咽腔閉鎖不全が残り開鼻声になります。
術後に問題となる合併症です。
2:○ 下顎隆起は、下顎の内側(舌側)にできる骨の膨らみです。
咬み合わせの力などと関係する骨の変化であり、口蓋裂の術後合併症ではありません。
3:× 口腔鼻腔瘻は、手術した口蓋の一部が癒合せず、口腔と鼻腔が穴でつながる合併症です。
空気や飲食物が鼻へ漏れる原因になります。
4:× 口蓋裂では耳管を開く筋(口蓋帆張筋)の働きが悪く、滲出性中耳炎を起こしやすいです。
術後も続くことが多く、聴力の管理が必要です。
5:× 口蓋形成術による瘢痕が、上顎の成長を抑えることがあります。
その結果、反対咬合や中顔面の発育不全が生じます。
【ポイント】
口蓋裂の術後管理では、言語(鼻咽腔閉鎖機能・構音)、耳(中耳炎・聴力)、歯と顎(咬合・上顎発育)を長期にわたって確認します。
【用語】
口蓋形成術:口蓋裂の裂を閉じ、軟口蓋の筋をつなぎ直して鼻咽腔閉鎖機能を得るための手術である。
開鼻声:母音が過剰に鼻へ抜けて響く、鼻にかかった声のことである。
口腔鼻腔瘻:口蓋裂の手術後に、口腔と鼻腔の間に残る穴のことである。
滲出性中耳炎:中耳に滲出液がたまる中耳炎で、口蓋裂の子どもに多く、伝音難聴の原因となる。
下顎隆起:下顎の内側(舌側)にできる、骨のこぶ状の膨らみのことである。