正答2
解説
正解は2です。
この問題は症状でないものを選ぶので、○ が答え(非代償期肝硬変の症状でないもの)です。
非代償期肝硬変では、肝機能低下と門脈圧亢進の症状がそろって現れます。
【選択肢別解説】
1:× 腹水は非代償期の代表的な症状です。
低アルブミン血症による膠質浸透圧の低下と、門脈圧亢進が原因です。
2:○ 鮮血便は主に大腸や肛門からの出血でみられる所見です。
肝硬変の消化管出血は食道・胃静脈瘤の破裂が代表的で、吐血や黒色便(タール便)として現れます。
そのため、非代償期肝硬変の症状としては挙げられません。
3:× 皮膚瘙痒症は肝硬変でよくみられます。
胆汁うっ滞により胆汁酸などが皮膚にたまることが原因と考えられています。
4:× 女性化乳房は肝硬変でみられる症状です。
肝臓でのエストロゲンの分解が低下し、エストロゲンが相対的に過剰になるためです。
5:× くも状血管腫も肝硬変でみられます。
エストロゲン過剰による皮膚の細動脈の拡張で、前胸部などに出ます。
【ポイント】
非代償期には黄疸・腹水・肝性脳症・静脈瘤出血が加わります。
女性化乳房、くも状血管腫、手掌紅斑はエストロゲン過剰による症状としてまとめて覚えます。
【用語】
非代償期肝硬変:肝臓の予備能が尽き、腹水や黄疸などの症状が明らかに現れた肝硬変の時期である。
女性化乳房:男性の乳房が大きくなる状態で、肝臓で女性ホルモンが分解されにくくなって起こる。
くも状血管腫:皮膚に赤い中心点から細い血管が放射状に広がる所見で、肝硬変でよくみられる。
門脈圧亢進:肝臓へ血液を運ぶ門脈の圧が高まる状態で、腹水や食道静脈瘤の原因になる。