正答4
解説
正解は4です。
補聴器を使っていない中等度の難聴者に、認知機能の検査を選ぶ問題です。
口頭の質問で行う検査では、聞き取れないことが成績低下につながり、認知機能を正しく評価できません。
【選択肢別解説】
1:× VPTA(標準高次視知覚検査)は適しません。
視覚失認などの高次視知覚の障害を調べる検査で、認知症の評価を目的としていません。
2:× SPTA(標準高次動作性検査)は適しません。
失行などの動作の障害を調べる検査で、認知症の評価を目的としていません。
3:× MMSE-J(精神状態短時間検査)は適しません。
口頭での質問や指示が中心のため、難聴があると成績が実際より低くなります。
4:○ RCPM(レーヴン色彩マトリックス検査)が適しています。
図形の欠けた部分に合うものを選ぶ検査で、言葉の聞き取りにほとんど頼らずに推理能力をみることができます。
5:× HDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)は適しません。
すべて口頭の質問で行うため、難聴の影響を強く受けます。
【ポイント】
聴覚障害のある人の認知機能は、視覚的な課題で評価するのが原則です。
口頭の検査を行う場合は、補聴器を装用させるか、文字で示すなどの工夫をします。
【用語】
RCPM:レーヴン色彩マトリックス検査のことで、言語に頼らずに図形の課題で知的機能を調べる。
HDS-R:改訂長谷川式簡易知能評価スケールのことで、口頭の質問で認知症のスクリーニングをする。
MMSE-J:精神状態短時間検査の日本語版で、口頭の質問を中心に認知機能を調べる。
VPTA:標準高次視知覚検査のことで、視覚失認など高次視知覚の障害を調べる検査である。
SPTA:標準高次動作性検査のことで、失行などの動作の障害を調べる検査である。