正答3
解説
正解は3です。
片側の大脳半球の損傷で、反対側の手足だけにみられる障害を選ぶ問題です。
多くの失行や行為の障害は、損傷側にかかわらず両側の手足に現れます。
【選択肢別解説】
1:× 観念性失行は両側の手足にみられます。
道具を使う一連の動作の手順がわからなくなる障害で、左半球の損傷で起こります。
2:× 構成障害は両側の手にみられます。
図形の模写や積み木の組み立てができなくなり、左右どちらの半球の損傷でも起こります。
3:○ 肢節運動失行は一側の手足にみられます。
中心前回や中心後回付近の損傷で、反対側の手指の細かい動作が拙劣になります。
4:× 観念運動性失行は両側の手足にみられます。
身振りや物を使うまねが指示でできなくなる障害で、左半球の損傷で起こります。
5:× 模倣行動は両側にみられます。
前頭葉の損傷で、目の前の人の動作を指示なしにまねてしまう行動です。
【ポイント】
肢節運動失行は、麻痺や感覚障害では説明できない、損傷と反対側の手の巧緻性の低下です。
観念性失行と観念運動性失行は、主に左半球の損傷で両手に現れます。
【用語】
肢節運動失行:手指などの細かい運動の巧みさが失われ、片側の手足にだけ現れる失行である。
観念性失行:道具を使う一連の動作の手順や使い方がわからなくなる失行である。
観念運動性失行:個々の動作や身振りを、口頭の命令や模倣で行えなくなる失行である。
構成障害:図形の模写や積み木の組み立てなど、部分を空間的にまとめることが困難になる障害である。
模倣行動:目の前の人の動作を、意図せずそのまままねてしまう症状である。