正答1
解説
正解は1です。
唇顎口蓋裂の治療は、成長に合わせて長期間にわたり段階的に行われます。
選択肢の手術が一般にどの時期に行われるかを考えます。
【選択肢別解説】
1:○ 口唇形成術が最も早期に行われます。
一般に生後3か月ころ、体重が増えてから行われます。
2:× 口蓋形成術は口唇形成術より後に行われます。
言語の発達に合わせ、1歳から1歳半ころに行われることが多いです。
3:× 咽頭弁形成術は口蓋形成術の後に行われます。
口蓋形成後も鼻咽腔閉鎖機能不全が残る場合に、幼児期以降に行われます。
4:× 顎裂骨移植は学童期に行われます。
永久歯の犬歯が生える前の8〜11歳ころが一般的です。
5:× 顎矯正手術は最も遅い時期に行われます。
顎の成長が終わる思春期以降に、上下顎のずれを治します。
【ポイント】
おおまかな順序は「口唇形成術、口蓋形成術、咽頭弁形成術(必要時)、顎裂骨移植、顎矯正手術」です。
言語聴覚士は口蓋形成術の前後から構音や鼻咽腔閉鎖機能の評価・訓練に関わります。
【用語】
口唇形成術:唇裂の唇を縫い合わせて整える手術で、唇顎口蓋裂の治療のなかで早い時期に行う。
口蓋形成術:口蓋裂の裂け目を閉じ、鼻と口を隔てる口蓋を再建する手術である。
咽頭弁形成術:咽頭後壁の粘膜弁を軟口蓋に付け、鼻咽腔の閉鎖を助ける手術である。
顎裂骨移植:歯槽部の裂け目に自分の骨を移植し、歯の萌出や歯列の土台を整える手術である。
顎矯正手術:顎の成長が終わったのちに、上下の顎の骨を切って位置のずれを治す手術である。
鼻咽腔閉鎖機能不全:発声や嚥下の際に軟口蓋と咽頭壁で鼻腔への通路を閉じられない状態である。