正答2
解説
正解は2です。
建物が「家である」ことや家の形はわかるのに、よく知っている家や風景が誰の家か、どこの景色かわからなくなる症状は街並失認です。
右半球の海馬傍回後部から舌状回にかけての病変で生じます。
【選択肢別解説】
1:× 相貌失認は、よく知っている人の顔を見ても誰かわからない症状です。
対象は顔であり、家や風景ではありません。
2:○ 街並失認は、熟知した建物や風景を見ても、それがどこかを同定できない症状です。
建物の形は識別できますが、特定の建物として認識できず、道に迷う原因になります。
3:× 視覚性注意障害は、視野の中の一つの対象にしか注意を向けられない症状です。
バリント症候群の一つで、建物や風景の同定障害ではありません。
4:× 道順障害は、建物や風景はわかるのに、その位置関係や方角がわからない症状です。
目印の同定は保たれており、本問の症状とは逆です。
5:× アントン症候群は、皮質盲で見えていないのに見えていると主張する症状です。
両側後頭葉の障害で生じる、病態失認の一種です。
【ポイント】
道に迷う地誌的見当識障害には、街並失認と道順障害があります。
「目印がわからない=街並失認」「目印はわかるが方角がわからない=道順障害」と区別します。
【用語】
街並失認:熟知した建物や風景を、見てもどこか同定できなくなる症状である。
相貌失認:よく知っている人の顔を見ても、誰かわからなくなる症状である。
道順障害:目印は認識できるのに、道順や方向の見当がつかなくなる症状である。
視覚性注意障害:視野の中の一つの対象にしか注意を向けられず、複数を同時に捉えられないバリント症候群の症状である。
アントン症候群:皮質盲があるのに、見えていないことを否認して見えると主張する状態である。