正答4
解説
正解は4です。
情動がどのように生じるかについての代表的な理論と、関連する社会心理学の現象を区別する問題です。
ジェームズ-ランゲ説は「泣くから悲しい」という言葉で知られる末梢起源説です。
【選択肢別解説】
1:× 基本的情動の表情が文化を超えて共通するという主張は、エクマン(Ekman)らの基本情動説です。
2:× 情動の質や強さに状況の認知的評価が影響するという主張は、シャクター(Schachter)とシンガーの二要因説やラザルスの認知的評価理論です。
3:× 繰り返し接するほど好意が増すという現象は、ザイアンス(Zajonc)の単純接触効果です。
4:○ ジェームズ-ランゲ説は、刺激に対する身体の反応(心拍の変化や筋の緊張など)が先に起こり、その知覚が情動体験になると主張しました。
5:× 矛盾する認知を減らそうとする傾向は、フェスティンガー(Festinger)の認知的不協和理論です。
【ポイント】
ジェームズ-ランゲ説(末梢起源説)に対し、キャノン-バード説は視床を重視する中枢起源説です。
両者の対比が頻出です。
【用語】
ジェームズ-ランゲ説:身体の生理的な変化が先に起こり、それを知覚することで情動が生じるとする説である。
基本的情動:喜びや怒りなど、文化を超えて共通するとされる基本的な感情のことである。
認知的評価:出来事が自分にとってどのような意味をもつかを見積もる心のはたらきである。
認知的不協和:矛盾する知識や考えを同時にもつときに生じる不快な状態である。
単純接触効果:繰り返し接するだけで、その対象への好意が高まる現象である。