正答1
解説
正解は1です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
地誌的障害、健忘、失行、脳梁離断症状、前頭側頭型認知症の特徴を問うています。
【選択肢別解説】
1:○ 誤った記述です。
道順障害は、よく知っている場所で、建物や風景はわかるのに道順や方角がわからなくなる症状です。
建物の外観を思い浮かべることは保たれます。
よく知っている建物や風景そのものがわからなくなるのは、街並失認です。
2:× 正しい記述です。
前交通動脈瘤の破裂などで前脳基底部が損傷されると、健忘に作話を伴うことが多いです。
3:× 正しい記述です。
観念運動性失行では、日常生活では自然にできる動作が、検査で口頭指示や模倣を求められるとできなくなります。
そのため検査場面で症状が明らかになります。
4:× 正しい記述です。
脳梁が離断されると、左半球の言語の情報が、左手を動かす右半球に届かなくなります。
そのため失書は左手に生じます。
5:× 正しい記述です。
行動障害型前頭側頭型認知症では、社会のルールを無視した脱抑制的な行動が早期から目立ちます。
【ポイント】
道順障害は右の脳梁膨大後域、街並失認は右の海馬傍回付近の損傷で起こります。
「場所はわかるが道がわからない」のが道順障害、「建物がわからない」のが街並失認です。
【用語】
道順障害:建物や風景は認識できるのに、目的地までの道順や方角がわからなくなる症状である。
前脳基底部:大脳の前下方にある領域で、損傷されると健忘を生じることがある。
観念運動性失行:口頭の指示や模倣では動作ができないが、自然な場面では行える失行である。
脳梁離断症状:脳梁の障害により左右の大脳半球の連絡が失われて生じる症状である。
行動障害型前頭側頭型認知症:前頭葉や側頭葉の萎縮により、人格変化や行動の異常が目立つ認知症である。
街並失認:よく知っている建物や風景を見ても、それがどこであるかわからなくなる症状である。