正解を3つ選んでください。
正答2・3・4
解説
正解は2と3と4です。
平均聴力レベル(気導)が50dBHLで、骨導閾値が10dBHLと正常です。
気導と骨導の差(気骨導差)が約40dBあるため、伝音難聴と考えられます。
伝音難聴では内耳は正常なので、音を大きくすれば明瞭に聞き取れます。
【選択肢別解説】
1:× SISI80%は伝音難聴と整合しません。
SISIの高得点は補充現象を示し、内耳性の感音難聴でみられる所見です。
2:○ 語音了解閾値50dBは整合します。
語音了解閾値は平均聴力レベルとほぼ一致するのが通常です。
3:○ 最高語音明瞭度100%は整合します。
伝音難聴では内耳や聴神経が正常なので、十分な音量があれば語音を正しく聞き取れます。
4:○ ティンパノメトリAd型は整合します。
Ad型は鼓膜の可動性が高すぎる型で、耳小骨連鎖離断などの伝音難聴でみられます。
5:× 自記オージオメトリJergerⅤ型は整合しません。
Ⅴ型は断続音より連続音の閾値が良好になる型で、機能性難聴(心因性難聴)を示唆します。
【ポイント】
伝音難聴は、気骨導差あり、語音明瞭度良好、補充現象なしが特徴です。
ティンパノメトリはA型が正常、As型が耳硬化症、Ad型が耳小骨離断、B型が滲出性中耳炎、C型が耳管狭窄と対応づけます。
【用語】
気骨導差:気導聴力と骨導聴力の差のことで、伝音難聴ではこの差が大きくなる。
SISI:short increment sensitivity index の略で、わずかな音の強さの増加に気づく割合から補充現象を調べる検査である。
語音了解閾値:数字などの語音を、50%正しく聞き取ることができる音のレベルを指す。
最高語音明瞭度:音の大きさを変えて語音を聞かせたときに、最もよく聞き取れた割合を指す。
ティンパノメトリ:外耳道の圧を変化させて、鼓膜や中耳の動きやすさを調べる検査である。
自記オージオメトリ:断続音と連続音で聴力の閾値を自動的に記録し、難聴の種類を推定する検査である。