正解を2つ選んでください。
正答3・4
解説
正解は3と4です。
失語症のタイプと、合併しやすい症状の組み合わせを病巣から考える問題です。
この問題は合併しにくいものを選ぶので、○ が答え(合併しにくい組み合わせ)です。
【選択肢別解説】
1:× 合併しやすい組み合わせです。
ブローカ失語の病巣は左前頭葉の弁蓋部から中心前回に及ぶことが多く、錐体路の障害による右片麻痺を伴いやすいです。
2:× 合併しやすい組み合わせです。
超皮質性運動失語は左前頭葉の内側面(補足運動野)や前頭前野の病変で生じ、自発性・発動性の低下を伴いやすいです。
3:○ 合併しにくい組み合わせです。
伝導失語の病巣は左縁上回や弓状束です。
相貌失認は右側または両側の紡錘状回など後頭側頭葉内側面の病変で生じるため、両者は病巣が異なります。
4:○ 合併しにくい組み合わせです。
ウェルニッケ失語は左上側頭回後部の病変で生じます。
着衣失行は主に右頭頂葉の病変で生じるため、両者は病巣が異なります。
5:× 合併しやすい組み合わせです。
全失語は左中大脳動脈領域の広範な病変で生じ、中心後回も障害されるため、右側の体性感覚障害を伴いやすいです。
【ポイント】
相貌失認・着衣失行・左半側空間無視は右半球損傷の症状です。
失語症に合併する症状は「左半球のどこが障害されたか」から推測しましょう。
【用語】
ブローカ失語:発話が非流暢で努力性だが、聴理解は比較的保たれる失語のタイプである。
超皮質性運動失語:復唱は保たれるが自発話が乏しい、発話の開始が難しい失語のタイプである。
伝導失語:聴理解は保たれ、復唱が著しく障害される流暢性の失語である。
相貌失認:よく知っている人の顔を見ても誰かわからなくなる視覚性の認知障害である。
着衣失行:麻痺などがないのに、衣服と自分の身体との空間的な関係がつかめず、うまく着られなくなる障害である。
発動性低下:自発的に動いたり話したりする意欲が低下する状態である。