正答2
解説
正解は2です。
子音を構音しているときの声道の正中矢状断面図から、どの音かを判断する問題です。
【図の所見】
舌尖が上の前歯のすぐ後ろにある歯茎に接し、口腔内の通路を完全に閉じています。
唇は開いており、両唇での閉鎖はありません。
舌の後方(奥舌)は軟口蓋から離れています。
軟口蓋は挙上して咽頭後壁に接し、鼻腔への通路(鼻咽腔)は閉じています。
以上から、歯茎で完全閉鎖をつくり、鼻へ息を逃がさない口音、すなわち歯茎破裂音(/t/ や /d/)の構えです。
【選択肢別解説】
1:× 両唇破裂音は上下の唇で閉鎖をつくりますが、図では唇が開いています。
2:○ 舌尖と歯茎で完全な閉鎖があり、軟口蓋が挙上して鼻咽腔が閉じているため、歯茎破裂音に一致します。
3:× 硬口蓋摩擦音は前舌面が硬口蓋に近づいて狭めをつくる音で、図のように舌尖で完全閉鎖はしません。
4:× そり舌破裂音は舌尖を後ろへ反らせて歯茎の後方から硬口蓋前部で閉鎖をつくる音です。
図では舌尖は反っておらず、歯茎に接しています。
5:× 軟口蓋鼻音は奥舌が軟口蓋に接して閉鎖をつくり、軟口蓋が下がって鼻咽腔が開いている音です。
図では奥舌は離れ、軟口蓋は挙上しています。
【ポイント】
断面図は「閉鎖・狭めの位置」「舌尖の向き」「軟口蓋が上がっているか下がっているか」の3点を順に確認します。
軟口蓋が下がっていれば鼻音、上がっていれば口音です。
【用語】
そり舌破裂音:舌先を後ろへ反らせて歯茎の後方から硬口蓋の前部につけ、閉鎖を破裂させて出す音である。
正中矢状断面:体を左右に二分する中央の面で切った、縦の断面を指す。
両唇破裂音:上下の唇で息をいったん閉じ、そのあと破裂させて出す音である。
歯茎破裂音:舌先を歯茎につけて息を止め、そのあと破裂させて出す音である。
軟口蓋鼻音:舌の奥を軟口蓋につけて閉じ、息を鼻に抜いて出す音である。