正解を2つ選んでください。
正答2・3
解説
正解は2と3です。
前頭葉内側面の損傷で起こる症状を問う問題です。
前頭葉内側面には補足運動野や帯状回があり、行動の抑制や自発的な行為の開始に関わります。
【選択肢別解説】
1:× 健忘の主な病巣は前頭葉内側面ではありません。
側頭葉内側面の海馬や、視床などの間脳、前脳基底部の損傷で起こります。
2:○ 把握反射は前頭葉内側面の損傷で起こります。
手のひらに触れた物を意思と関係なく握ってしまう原始反射で、補足運動野周辺の損傷で出現します。
3:○ 模倣行動は前頭葉内側面などの損傷で起こります。
指示がなくても検査者の動作をまねてしまうもので、行動の抑制が失われて起こります。
4:× 道順障害は前頭葉内側面ではなく、右脳梁膨大後域から海馬傍回の損傷で起こります。
熟知した場所で道に迷う症状です。
5:× 接近行為は前頭葉内側面の損傷では起こりません。
目標の語に音を修正しながら近づこうとする現象で、左縁上回や弓状束の損傷による伝導失語でみられます。
【ポイント】
前頭葉内側面の症状として、把握反射、模倣行動、使用行動、拮抗失行、他人の手徴候を覚えましょう。
【用語】
把握反射:手のひらに触れた物を、意思とは無関係に握りしめてしまう原始的な反射である。
模倣行動:他人の動作をそのまま真似してしまう、前頭葉の障害でみられる症状である。
接近行為:音の誤りに気づいて何度も言い直し、目標の語に少しずつ近づこうとする発話の現象である。
道順障害:慣れた場所でも道順がわからなくなり、目的地にたどり着けない症状である。
健忘:新しいことを覚えられない、または過去の出来事を思い出せない記憶の障害である。