正答4
解説
正解は4です。
音韻性錯語と発語失行の鑑別に役立つ課題を問う問題です。
音韻性錯語は語の音の並びを選ぶ段階の障害で、発語失行は発話のための運動の計画の障害です。
この違いを見分けるには、発話の運動を使わずに音韻の選択だけをみる課題が有用です。
【選択肢別解説】
1:× 単語復唱はどちらも発話を伴うため、両方で音の誤りが生じます。
鑑別には向きません。
2:× 非語復唱もどちらも発話を伴うため、両方で誤りが生じます。
鑑別には向きません。
3:× 線画呼称も口頭で答えるため、両方で音の誤りが生じます。
鑑別には向きません。
4:○ 仮名書字は発話の運動を必要とせず、音韻を選んで文字に置き換える課題です。
発語失行では正しく書けますが、音韻の選択に問題がある音韻性錯語では書字にも誤りが現れます。
5:× 仮名音読も声に出して読むため、両方で音の誤りが生じます。
鑑別には向きません。
【ポイント】
発語失行は「話すと誤るが書くと正しい」、音韻性錯語は「話しても書いても音の誤りが出る」と区別します。
発語失行では誤り方が一定せず、構音の探索やプロソディの障害も伴います。
【用語】
音韻性錯語:目標の語の音を置き換えたり入れ替えたりして言い誤る、失語症にみられる症状を指す。
発語失行:筋力は保たれているのに、発話に必要な運動の企画がうまくできなくなる障害である。
非語復唱:意味をもたない音の連なりを聞いて、そのまま繰り返させる課題である。
線画呼称:線で描かれた絵を見て、その名前を言わせる課題である。