正答2
解説
正解は2です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
純音が雑音でマスクされるしくみを、聴覚フィルタ(臨界帯域)のモデルで説明できるかを問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 正しい記述です。
聴覚フィルタは、蝸牛の基底板が周波数ごとに異なる場所で振動する周波数選択性を反映しています。
2:○ 誤った記述です。
マスキングに影響するのは、純音の周波数を中心とする聴覚フィルタを通過する雑音のパワーだけです。
フィルタの外にある周波数成分の雑音は、純音の検出にほとんど影響しません。
3:× 正しい記述です。
純音が検出される閾値では、聴覚フィルタ内の信号対雑音比は0dBより小さいことが多いとされます。
つまり、フィルタ内で雑音パワーのほうがやや大きくても純音は検出できます。
4:× 正しい記述です。
狭帯域雑音では、雑音の中心周波数が純音の周波数に近いほどマスキング効果が大きくなります。
5:× 正しい記述です。
白色雑音のパワーが上がると、聴覚フィルタ内の雑音パワーも上がります。
その結果、純音の検出閾値が上昇します。
【ポイント】
マスキングの基本は「関与する聴覚フィルタ(臨界帯域)内の雑音だけが効く」という考え方です。
臨界帯域の幅は中心周波数が高くなるほど広くなります。
【用語】
聴覚フィルタ:蝸牛の周波数分析のはたらきを、帯域通過フィルタとして表した考え方である。
マスキング:ある音が、別の音の存在によって聞こえにくくなる現象である。
臨界帯域:聴覚フィルタに対応する周波数の幅で、この範囲の雑音が純音のマスキングに寄与する。
白色雑音:すべての周波数に同じ強さの成分を含む、ザーッという雑音である。
狭帯域雑音:特定の周波数の範囲だけに成分が集まった雑音である。