正答5
解説
正解は5です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
内耳性難聴(蝸牛の障害による難聴)の聴覚の特徴と、検査所見を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 正しい記述です。
内耳性難聴では周波数の分解能が低下するため、音が歪んで聞こえます。
2:× 正しい記述です。
内耳性難聴では補充現象がみられ、音の強さのわずかな変化を敏感に感じ取ります。
SISI検査で高い値を示します。
3:× 正しい記述です。
ABR(聴性脳幹反応)では、刺激音が閾値に近い弱い音になるほど各波の潜時が延長し、内耳性難聴でもⅠ波の潜時が延びます。
4:× 正しい記述です。
補充現象により、聞こえ始める音の大きさは上がる一方で不快に感じる大きさは変わらないため、聞こえる音圧の幅(ダイナミックレンジ)が狭くなります。
5:○ 誤った記述です。
内耳性難聴の自記オージオメトリは、Jerger分類のⅢ型ではなくⅡ型を示すことが多いです。
Ⅲ型は後迷路性難聴でみられる型です。
【ポイント】
Jerger分類は、Ⅰ型が正常や伝音難聴、Ⅱ型が内耳性難聴、Ⅲ型とⅣ型が後迷路性難聴、Ⅴ型が機能性難聴と覚えます。
補充現象は内耳性難聴の重要な特徴です。
【用語】
内耳性難聴:内耳の蝸牛にある有毛細胞の障害で起こる感音難聴である。
ABR:聴性脳幹反応を指し、音刺激に対する脳幹の電気的反応を記録する検査である。
自記オージオメトリ:連続音と断続音の聴力を自動で記録し、難聴のタイプをみる検査である。
Jerger分類:自記オージオメトリの連続音と断続音の記録の関係を、Ⅰ〜Ⅴ型に分けて難聴の種類を推定する分類である。
補充現象:内耳性難聴で、音を少し強くしただけで大きさが急に増して感じられる現象である。